名作の紹介|小説 戯曲
私は先日、夏目漱石の『三四郎』を久しぶりに読み返しました。 この作品は、日本文学における最も代表的な「青春小説」の一つです。かつて学生時代に読んだ時とは違い、多くの漱石作品を通過してきた今の私の目には、本作が放つ独特の「明るさ」と、その背後…
私は先日、サン=テグジュペリの『人間の土地』を、堀口大学氏の情緒豊かな翻訳で読み終えました。前々からサン=テグジュペリは気になる作家でしたが、今回この本を手に取ったきっかけは、表紙に描かれた宮崎駿監督のイラストに惹かれたことでした。 宮崎監…
長い間 ドストエフスキーは罪と罰 カラマーゾフの兄弟は読んでもその他は地下室の手記くらいで 輝かしい大長編たちを読んでないことが文学的劣等感でした。 ところがついに 私は先日、ドストエフスキーの「五大長編」の一つに数えられる『悪霊』を、亀山郁夫…
私はこれまで、リルケという詩人の放つ独特な光に何度も魅了されてきました。 今回取り上げる『若き詩人への手紙』は、リルケの著作の中でも最も有名で、多くの若者や芸術家志望の人々に読み継がれている一冊です。 しかし、最初にお伝えしておかなければな…
私は今、言いようのない高揚感の中にいます。トルストイの『アンナ・カレーニナ』を、実に40年ぶりに最初から最後まで通読しました。読み終えてからまだ20分ほどしか経っていませんが、新潮文庫で全3巻、一ページごとに付箋を貼り、線を弾きながらじっくりと…
私はこれまで数多くの世界名作文学に触れてきましたが、トルストイの『アンナ・カレーニナ』ほど、精緻な描写が延々と続く巨大な森のような作品は他にありません。あまりに細部が豊かであるがゆえに、読者は時として「今、自分はどこを歩いているのか」を見…
私は先日、人類の文学遺産ともいうべきドストエフスキーの『カラマーゾフの兄弟』を久しぶりに通読しました。新潮文庫で全3巻、一ページ一ページに付箋を貼り、線を弾きながらじっくりと向き合う時間は、まさに至福の読書体験でした。 今回は、あまりに豊饒…
私は先日、ドストエフスキーの最高傑作であり、人類の「黙示録」とも称される『カラマーゾフの兄弟』を久しぶりに通読しました。新潮文庫で全3巻、改めて付箋を貼り、線を弾きながら読み進める中で、この壮大な物語が持つ「伏線回収の凄まじさ」と「多重構造…
私は先日、ドストエフスキーの『悪霊』という、ロシアの暗く重厚な精神世界を描いた大作を読み終えました。その直後に手に取ったのが、アーネスト・ヘミングウェイの『老人と海』です。この読書体験の移行は、まるで冷たい地下室から、太陽が降り注ぐメキシ…
私はこれまでに何度も、トルストイの『戦争と平和』について語ってきました。 この作品は、私にとって「神が書いた小説」であり、折に触れてパラパラとめくり、好きな場面を読み返す、非常に馴染み深い世界です。しかし今回、文芸YouTuberのむーさんが主催す…
スタンダールの傑作『パルムの僧院』について、私が3度目の通読でたどり着いた真実をまとめました。主人公の捉え方から、物語の特異な構成、そして女性たちの魅力まで、新たな視点で本作を解き明かします。 真実の『パルムの僧院』:主人公は誰か?ジーナと…
夏目漱石の「前期三部作」である『三四郎』『それから』『門』を俯瞰し、そこに流れる近代的自我の変遷と不安について、私自身の読書体験をもとに約2000字でまとめました。 夏目漱石「前期三部作」を歩く:『三四郎』から『門』へ至る、自我の目覚めと没落の…
夏目漱石『行人』解説:近代的自我の地獄と、救済なき「道」の果てに 夏目漱石の数ある作品の中でも、最も「近代的自我の苦しみ」を徹底的に描き切ったとされる傑作『行人』。 朝日新聞での連載当時から、その異色な展開と深刻なテーマは読者を驚かせました…
夏目漱石の『門』は、『三四郎』『それから』に続く前期三部作の完結編です。漱石自身が「『三四郎』のその後が『それから』である」と語ったように、これら三作は一人の男の魂が辿る変遷を連続的に描いていると言えるかもしれません。個人的には「それから…
夏目漱石が39歳の時に発表した『草枕』(1906年)は、初期の代表作でありながら、その後の「近代的自我の苦悩」を描いた重厚な後期作品群とは一線を画す、忽然と登場した「超名作」です。本作は物語を追う「娯楽」としての読書ではなく、言葉の響きや質感そ…
夏目漱石の作家人生において、『道草』(1915年)は極めて特殊な位置を占めています。多くの読者が『こころ』の衝撃的な結末に目を見張り、絶筆『明暗』の深淵に驚嘆しますが、その二つの巨大な山を繋ぐ稜線こそが、この『道草』という作品なのです。動画主…
文学ブログ用として、夏目漱石の『こころ』をテーマにした私のYouTubeチャンネルにアップした動画の内容を、約2000字のボリュームで構成・整理しました。再読の所感から、随筆『硝子戸(ガラスど)の中』との関連、そして「生と死」への深い洞察までをまとめ…
夏目漱石がその生涯の最後に残した未完の大作『明暗』。近代日本文学の最高峰と目されながらも、執筆途中で漱石が没したため、物語は唐突な中断を迎えます。本作が描こうとした「則天去私(そくてんきょし)」の境地と、その独特な文体の魅力について考察し…
AIからの紹介文です この記事に貼った2本の動画は ドイツを代表する文豪トーマス・マンの生誕150周年を記念し、その文学的業績と人物像を深く考察するYouTube動画の書き起こしです。 投稿者は、代表作『魔の山』や『ブデンブローク家の人々』などの主要作品…
池内紀訳ファウストを入手した。 これで4種類の翻訳が揃ったが一番がしっくりくるのは最初に読んだ手塚富雄訳です。 ただ 粂川さんの訳ではじめて意味がわかったとこもあるし 池内さんのもやはり独自の表現でわかりやすいところがあった。 でもまあ翻訳のご…
この記事は フィッツジェラルドの名作**『グレート・ギャツビー』の終幕シーンを、英語の原文と日本語訳を対比させながら紹介するものです。 物語の語り手であるニックが、主を失った邸宅の荒廃を目の当たりにし、かつての大陸の姿に思いを馳せる様子が描か…
【文学日記2025/12/24】 いくら偉大な村上春樹がレイモンド・チャンドラーのあの名作を「ロンググッドバイ」として世に出しても・・・・ もう何十年も清水俊二訳で「長いお別れ」として読んで来た。 今さら変えられない(笑) それはまるで 東野英治郎以外の…
youtu.be 谷崎潤一郎の名作『春琴抄』について、提供された動画の内容を文字で整理し、その魅力や考察をまとめました。 この動画では、投稿者が久しぶりに『春琴抄』を読み返し、AIが作成した資料なども交えながら、作品の特異な文体や登場人物の狂気的な愛…
youtu.be 夏目漱石の #彼岸過迄 を50年ぶりに熟読しました なので持ってる本も50年前に購入したもの 漱石より年上になってはじめてわかったこの小説の隠された見どころをご紹介します 後期三部作と前期三部作 前期は三四郎 それから 門 後期は彼岸過迄 行人…
youtu.be 今回は堀辰雄の名作風立ちぬ について お話していきます ジブリが同名の映画を出したこともあって相当有名なタイトルになりましたね 実は私は過去にも風立ちぬについて話しました 今回は久々に通読したのでそれを記念しての動画となります それでは…
www.youtube.com モリエールを知っていますか? モリエールといえばフランス屈指の劇作家(戯曲作者)であり 古典三大作家とも言われます 自らも劇団経営をしていた人物です 本名はジャン・バチスト・ポクラン 映画天井桟敷の人々の主人公のひとり パントマ…
www.youtube.com ⓪大衆には色とりどりの花を|その中に識者にだけわかる芸術をいれるのだ トーマス・マン ゲーテとの対話より 花で読まれているのではないか? 村上春樹の世界は短編小説なんだよ 長編にすると齟齬が生まれるのだ ①キズキと直子とぼくは集合…
www.youtube.com 今回ご紹介するのは ヘミングウェイの キリマンジャロの雪 です ヘミングウェイの短編キリマンジャロの雪は 武器よさらば や 日はまた昇る によく似たシーンも登場します 映画にもなったこの名作短編は想像を喚起し人生について考えさせてく…
www.youtube.com リルケがカプスという若者に宛てて書いた10通の手紙には リルケの世界観 孤独感 人間観が凝縮しています しかし リルケ的表現のオンパレードで異様に難しいものとなってもいます 今回はそんな手紙の 勝手な深読み解説です 純文学ランキング
坂口安吾『堕落論』の普遍性|時間的にも空間的にも俯瞰するとき現れる日本版 『ツァラトゥストラの再来』 www.youtube.com 坂口安吾の堕落論を読んでいたらヘッセのツァラトゥストラの再来とデミアンを思い出しました そしてルソーのエミールも思い出しまし…