【ブログ版】世界の名作文学を5分で語る|名作の紹介と批評と創作

YouTubeチャンネル『世界の名作文学を5分で語る』のブログ版です。世界と日本の名作紹介と様々な文学批評 そして自作の詩と小説の発表の場です

2017-11-01から1ヶ月間の記事一覧

【自作の小説】五人目のサンタの約束 ~クリスマスの思い出~

『五人目のサンタの約束 ~クリスマスの思い出~ 』 ※この小説は<あべよしみ朗読の部屋>チャンネルさんによって 2022年の12月24日クリスマスイブに朗読アップされました www.youtube.com 仁美は平静でいられなくなり、自分にはすねる権利があると…

文学エッセー「青春のトーマスマン」  

青春のトーマスマン かつてヘッセとカロッサについての詩を書いた。カロッサにいたっては小説まで書いた。 anisaku.hatenablog.com 彼らは高校と中学にどっぷりとまたがる読書体験であったのだし、散文も詩も繰り返し読んだから特別に愛着深い存在だった。 …

自作の詩 分かち合う時の雫

文学創作 小説 詩 ポエム エセーのためのカフェ 分かち合う時の雫 by 辻斗真 同じ時代に生きていながら 違う時のリズムを刻む そこという場に閉じ込められた特定人数の人たち。二十人程度であれば自分たちだけが他の人々と切り離されてここに自分の意志にか…

文学エセー 旅の終わりの『書物』たち

随筆エッセー 文学創作 小説 詩 ポエム エセーのためのカフェ 旅の終わりの『書物』たち 古荘英雄 人生の最後をホスピスの個室で過ごした父の周りには愛読書というものはなかった。 意識が朦朧とする時期は別にして、体調が良好だった二週間にも本を読むこと…

自作の詩「山上の青空」  最後  山頂  青空  回想  奥儀

詩 文学創作 小説 詩 ポエム エセーのためのカフェ 山上の青空 by 辻斗真 最後の山歩きで 探していた青空を見つける そして過ぎ去った年月に この青空を知っていたならと 悔いを残しながらも そこから思い出すすべての青空に この発見を教えてやれば 時間…

自作の詩【ハンス・カロッサという在り方】  EU 西ドイツ バイエルン  人間性 古い泉

ハンス・カロッサという在り方 1. 中学、高校の頃、行きつけの本屋には当時にしてすでに随分と昔の出版物である『世界の詩集』がそろっていた。そこで買った何冊かがぼくの詩の原体験である。ランボー、ボードレール、八木重吉、清岡卓行、ヘッセ、ネルーダ…

自作の詩   「同じ一つの物語」地球 猫 子供 明の明星 宇宙

詩 文学創作 小説 詩 ポエム エセーのためのカフェ 同じ一つの物語 by 辻斗真 同じ時刻に同じ方向に ひときわ照り輝く星がある 長い年月が経ち 再び猫の親子と巡り会う 母猫は前足と後ろ足で 目の開く前の我が子数匹を囲んで 乳を飲ませる 母猫はそれを覗く…

自作の詩|「ヘッセ幻想」テロ・戦争・感傷と成長・神々の反乱

詩「ヘッセ幻想」 古い校舎を再び訪ね 今は廃墟になっていようと かつて学んだことと かつてそこにあった心のすべてを 「場」というものから瞬時に思い出す 「デーミアン」「荒野の狼」 「ナルティスとゴルトムント」「ガラス玉演戯」 これらの作品には成長…

東洋の彼女~キムヒソンがジャッキーチェンと共演する映画神話を見ているとついに東洋を見つけたと思った

詩 文学創作 小説 詩 ポエム エセーのためのカフェ 東洋の彼女 by 辻斗真 彼女は異国の女でありながら 白人でも黒人でもない 近代化ののち 黄色人種が外国人であるという概念が 私たちの頭の中から消された 彼女は東洋の美 ある種の思い出そのものとつながる…