【ブログ版】世界の名作文学を5分で語る|名作の紹介と批評と創作

YouTubeチャンネル『世界の名作文学を5分で語る』のブログ版です。世界と日本の名作紹介と様々な文学批評 そして自作の詩と小説の発表の場です

2019-08-01から1ヶ月間の記事一覧

その少年   海部

その少年 これは随筆ですから。(笑) 1 むかしむかしのことだった 海を越えたあるとこに 何をやっても ほんとにだめな とろくてまぬけでそれでいて 言い訳だけは哲学的な そんな少年がいたんだと 野球をやればマウンドで 相手チームがヒットの山 バットを…

一通の電子メール~学生時代の同級生の女の子が40台半ばで子供を残して亡くなった時死後友人たちにメールが来た F

1通の電子メール あれはもう15年も前のことだ。 学生時代の友人から電子メールが来た。彼とは東京と福岡にいても時たまメールで近況報告する仲だったので、いつもの変哲もないメールだと思った。 私は軽い気持ちで何気なく読んだ。 「私の人生を彩ってく…

【創作のためのデッサン】「夏の風とともに」

一回に「ワン パラグラフ」の連載小説。時々多めに。 「 夏の風とともに 」 ① その年のビーチは暇だった。8月になっても梅雨が居座り続け気温だけが上がって行った。 峯健司のバイト先の「海の家」も毎日ぱらぱらの人出だった。時給は変わらないからとても嬉…

【SF小説の創作ノート】滅亡からの旅立ち|第一章第3話<ツキヨミの姿>

宇宙艦ができるまでは月面基地に一端設置されたコンピューターミカエルは探査艦ツキヨミの設計と製造のほぼ100%を請け負った。製造器具に内臓されたコンピューターもみなミカエルソフトであった。 ミカエルはツキヨミの動力に重力牽引装置を作った。これ…

【SF小説の創作ノート 出だし部分】宇宙探査艦月読命(ツキヨミノミコト) 第一章 第2話 太陽膨張論と二つのコンピュータ【海部】

宇宙探査艦月読命(ツキヨミノミコト) 第一章 第2話 太陽膨張論と二つのコンピュータ スーパーコンピューターミカエルは、各国が誇るAIのすべてをつないだ時に現れたスーパーAIアースを宇宙船用に改変したものである。 アースは限りなく脳に近く思考するように…

【これは本格SF小説のちゃんとした出だしだ!】宇宙探査艦月読命(ツキヨミノミコト) 第一章 第一話 ツキヨミとミカエル 海部

宇宙探査艦月読命(ツキヨミノミコト) 第一章 第一話 ツキヨミとミカエル スーパーAIコンピューター「ミカエル」は声を無限に持っていたが、司令室では2種類を使い分けていた。 宇宙船 「ツキヨミ」の運行については女性の声で、未知との遭遇や緊急事態や戦闘に際…

【創作のためのデッサン】『旅人の物語』第3章<馬車で薔薇の家に着く>

旅人の物語 第3章 「馬車で薔薇の家に着く」 馬車の移動は夜行われた。 体を休め、眠っている間にウィーンからアルプスへの旅も終わろうとしていた。 馬車の窓から上空が紫色に染め上げられるのを眺めた。もう何度も太陽のもとで歩き、夜になると憩いの時を…

旅人の物語 第3章 「馬車」① 第二稿 海部奈尾人

旅人の物語 第3章 「馬車」① 第二稿 馬車の移動は夜行われた。 体を休め、眠っている間でさえ、船と同様動き続けることができるからだ。太陽のもとで歩き、夜になると憩いの時をもち、あまりのも遠さのため目的地を考えることなく、いつも翌日の天気を気に…

ギリシャ神話の彼方に  第一章 第一話 辻冬馬

ギリシャ神話の彼方に 第一章 第一話 ********************** 夏の太陽を見ると古代ギリシャを思いだすのは、ギリシャ人の生まれ変わりだからではないのか? 遠藤光司がそう思ったのは小学校6年生の夏休みだった。あの頃は、ギリシャ…

馬車 海部奈尾人

馬車 まずは歩いた。するとそよ風たちが頬を流れるのだった。 最初の旅は急ぐ旅でもなかった。鳥が空たかく丸を描いて飛んでいた。時々立ち止まって大きく空気を吸い込んだ。 それから馬車の時代が来た。馬にまたがり駆けるものもいた。私は、馬車に揺られて…

函館の花火大会|大学3年の時の北海道旅行

1982年の夏。 あれはまだ青函連絡船が北海道と本州をつないでいた頃のことだ。 まだ国鉄が全国の鉄道を管理しており、地域ごとに周遊券という切符が発行されていた。 20歳の私は仲間と北海道の周遊券を購入し、これで2週間、普通電車なら道内を乗り放題…