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【SF小説の創作ノート 出だし部分】宇宙探査艦月読命(ツキヨミノミコト) 第一章 第2話 太陽膨張論と二つのコンピュータ【海部】

宇宙探査艦月読命(ツキヨミノミコト)


第一章 第2話 太陽膨張論と二つのコンピュータ

 スーパーコンピューターミカエルは、各国が誇るAIのすべてをつないだ時に現れたスーパーAIアースを宇宙船用に改変したものである。

 アースは限りなく脳に近く思考するようになった。というのはランダムとカオスを認識するということであるが、これまでのコンピューターが言語と数字で思考していたものを、言語の代わりにイメージをそのまま二進法に還元することができた。イメージは言語の数百万倍の情報を持つ。したがって、あらゆるシーンで映像と動画を使って瞬時に思考するアースは通常のコンピュータの一億倍の威力を持つとされた。

 そしてそのネットワークであるアースをさらに情報集約したものがミカエルであった。

 ところでアースの思考から、太陽の膨張が209年後に始まり、そこから10年以内に地球表面の温度は500度になることが判明したのである。

 残されたの200年。現在の技術ではまだ人類の移住は不可能。ここにおいて人類は二つのプロジェクトを同時進行させた。人はツキヨミの任務だ。

 もうひとつは地球そのものを人工的に移動させることだった。それはアースが受け持った。

 ミカエルは宇宙探索だが、アースの任務は困難を極めることからミカエルは絶対に失敗は許されないのだった。

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