その少年
これは随筆ですから。(笑)
1
むかしむかしのことだった
海を越えたあるとこに
何をやっても
ほんとにだめな
とろくてまぬけでそれでいて
言い訳だけは哲学的な
そんな少年がいたんだと
野球をやればマウンドで
相手チームがヒットの山
バットをもって意気込むも
バットは空を切るばかり
アメフトやれば正面の
キックのチャンスも転ぶだけ
勉強すれば教室で
ミスター・昼寝があだ名となって
起きてる時でも先生の
指名に答えたこともない
2
そんな彼も成長し
いつしか就職活動に
やっぱりどこも不採用
さすがに少しはがっくり来たが
気を取り直して決心した
こうなったら漫画家だ
元々漫画が大好きで
漫画を描くときすべてを忘れる!!
きっと神様みていてくれて
わざと就職だめにした
それから毎日楽しみながら
せっせと書いては出版社
どれもこれもがゴミ箱行き
3
さすがに彼も気が付いた
生まれてこのかたなにかをやって
うまくいったためしがない
よし‼もう死のうと思った時に
せめてぼくの思い出を
みんなに知ってもらおうと
自分のことを書いてみた
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野球をやれば下手くそで
アメフトやれば馬鹿にされ
勉強できない 就職できない
女の子にももてないし
飼い犬からさえなめられる
ミスター・シュルツが自分を書いた
その少年の名前こそ
「チャーリーブラウン」なんだって。
だからその飼い犬の名前こそ
「スヌーピー」だったんだって。