【ブログ版】世界の名作文学を甲論乙駁|名作の紹介と批評と創作

YouTubeチャンネル『世界の名作文学を甲論乙駁』のブログ版です。世界と日本の名作紹介と様々な文学批評 そして自作の詩と小説の発表の場です

2025-01-01から1年間の記事一覧

夏目漱石「前期三部作」を歩く:『三四郎』から『門』へ至る、自我の目覚めと没落の軌跡

夏目漱石の「前期三部作」である『三四郎』『それから』『門』を俯瞰し、そこに流れる近代的自我の変遷と不安について、私自身の読書体験をもとに約2000字でまとめました。 夏目漱石「前期三部作」を歩く:『三四郎』から『門』へ至る、自我の目覚めと没落の…

夏目漱石『行人』解説:近代的自我の地獄と、救済なき「道」の果てに

夏目漱石『行人』解説:近代的自我の地獄と、救済なき「道」の果てに 夏目漱石の数ある作品の中でも、最も「近代的自我の苦しみ」を徹底的に描き切ったとされる傑作『行人』。 朝日新聞での連載当時から、その異色な展開と深刻なテーマは読者を驚かせました…

夏目漱石『門』:前期三部作の終着点、そして「精神の冬」への入り口なのに心があたたまる

夏目漱石の『門』は、『三四郎』『それから』に続く前期三部作の完結編です。漱石自身が「『三四郎』のその後が『それから』である」と語ったように、これら三作は一人の男の魂が辿る変遷を連続的に描いていると言えるかもしれません。個人的には「それから…

夏目漱石『草枕』解説:東洋の知恵が紡ぐ「非人情」の世界と、漂泊するオフェリヤの幻影

夏目漱石が39歳の時に発表した『草枕』(1906年)は、初期の代表作でありながら、その後の「近代的自我の苦悩」を描いた重厚な後期作品群とは一線を画す、忽然と登場した「超名作」です。本作は物語を追う「娯楽」としての読書ではなく、言葉の響きや質感そ…

夏目漱石『道草』:自我の呪縛を克服し、冷徹な「対象化」へと至る転換点

夏目漱石の作家人生において、『道草』(1915年)は極めて特殊な位置を占めています。多くの読者が『こころ』の衝撃的な結末に目を見張り、絶筆『明暗』の深淵に驚嘆しますが、その二つの巨大な山を繋ぐ稜線こそが、この『道草』という作品なのです。動画主…

夏目漱石『こころ』再読:50年の時を超えて見えてきた「生と死」の深淵

文学ブログ用として、夏目漱石の『こころ』をテーマにした私のYouTubeチャンネルにアップした動画の内容を、約2000字のボリュームで構成・整理しました。再読の所感から、随筆『硝子戸(ガラスど)の中』との関連、そして「生と死」への深い洞察までをまとめ…

夏目漱石『明暗』:近代的自我の苦悩を止揚する「対話のループ」と「江戸前のジャズ」

夏目漱石がその生涯の最後に残した未完の大作『明暗』。近代日本文学の最高峰と目されながらも、執筆途中で漱石が没したため、物語は唐突な中断を迎えます。本作が描こうとした「則天去私(そくてんきょし)」の境地と、その独特な文体の魅力について考察し…

トーマス・マン生誕150年の2025年に「ヨセフとその兄弟」を読み始めた話

AIからの紹介文です この記事に貼った2本の動画は ドイツを代表する文豪トーマス・マンの生誕150周年を記念し、その文学的業績と人物像を深く考察するYouTube動画の書き起こしです。 投稿者は、代表作『魔の山』や『ブデンブローク家の人々』などの主要作品…

【ゲーテ『ファウスト第2部』】シン・ファウスト|素人の文章ではこれが極限?

池内紀訳ファウストを入手した。 これで4種類の翻訳が揃ったが一番がしっくりくるのは最初に読んだ手塚富雄訳です。 ただ 粂川さんの訳ではじめて意味がわかったとこもあるし 池内さんのもやはり独自の表現でわかりやすいところがあった。 でもまあ翻訳のご…

フィッツジェラルド作『グレートギャツビー』|ラストシーンの翻訳読み比べ

この記事は フィッツジェラルドの名作**『グレート・ギャツビー』の終幕シーンを、英語の原文と日本語訳を対比させながら紹介するものです。 物語の語り手であるニックが、主を失った邸宅の荒廃を目の当たりにし、かつての大陸の姿に思いを馳せる様子が描か…

長いお別れVSロンググッドバイ|清水俊二訳と村上春樹訳を読み比べ

【文学日記2025/12/24】 いくら偉大な村上春樹がレイモンド・チャンドラーのあの名作を「ロンググッドバイ」として世に出しても・・・・ もう何十年も清水俊二訳で「長いお別れ」として読んで来た。 今さら変えられない(笑) それはまるで 東野英治郎以外の…

【谷崎潤一郎作:春琴抄私論】情念か?愛か?迷妄か?|完璧な描写へのミッシングリンク

youtu.be 谷崎潤一郎の名作『春琴抄』について、提供された動画の内容を文字で整理し、その魅力や考察をまとめました。 この動画では、投稿者が久しぶりに『春琴抄』を読み返し、AIが作成した資料なども交えながら、作品の特異な文体や登場人物の狂気的な愛…

AIによるトーマス・マンとのバーチャル対話

AIによるトーマス・マンとのバーチャル対話 質問: アメリカに亡命したとき、すでに65歳くらいでしたが、どんなお気持ちでしたか? トーマス・マン(AI): 亡命は、私の人生で最も苦渋に満ちた決断の一つでした。ナチス政権の台頭を前に、私は祖国ドイツを捨…

【夏目漱石 彼岸過迄を熟読】作家的目線で味わうアクロバティックな鑑賞法|どこが名作なのか?後期3部作の1番目 近代的自我は女性にはとりつかない?

youtu.be 夏目漱石の #彼岸過迄 を50年ぶりに熟読しました なので持ってる本も50年前に購入したもの 漱石より年上になってはじめてわかったこの小説の隠された見どころをご紹介します 後期三部作と前期三部作 前期は三四郎 それから 門 後期は彼岸過迄 行人…

【動画付き】堀辰雄『風立ちぬ』を熟読&徹底解説|アンデスのサナトリウムで逝ったわが祖母に捧ぐ

youtu.be 今回は堀辰雄の名作風立ちぬ について お話していきます ジブリが同名の映画を出したこともあって相当有名なタイトルになりましたね 実は私は過去にも風立ちぬについて話しました 今回は久々に通読したのでそれを記念しての動画となります それでは…

【動画付き】文学YouTubeライブ配信|本当の読書はどれか?黙読と熟読と音読と書写

www.youtube.com 読書のやり方ありこれ 今回は本の読み方についてあれこれ雑談です小説などは普通 黙読で読みます というか今ではほぼ一人で読むときは黙読です誰かが朗読するのを聴くことはあっても自分で音読しながら本を読む人は少ないさらに言えば 書き…

【動画解説付き】フランツ・カフカ『変身』|どんな小説?カフカの中でどんな位置づけ?面白いですか?

youtu.be カフカの作品で一番まとまったものではないだろうか? 変身 カフカ 原題 Die Verwandlung 変身 虫について:虫ならInsekt(ゴルゴ13) ドイツ語の原文はUngezieferとなっており、これは鳥や小動物なども含む有害生物全般を意味する単語 YouTubeでた…

モリエールの「女学者」「人間嫌い」「気で病む男」を読んだ

www.youtube.com モリエールを知っていますか? モリエールといえばフランス屈指の劇作家(戯曲作者)であり 古典三大作家とも言われます 自らも劇団経営をしていた人物です 本名はジャン・バチスト・ポクラン 映画天井桟敷の人々の主人公のひとり パントマ…

リルケの新詩集より『レース細工』朗読と解説の動画のご紹介

www.youtube.com リルケは 形象詩集 新詩集 ドゥイノの悲歌 オルフォイスのソネットなど 膨大な詩の宇宙を刻み上げていきました 今回はそんなリルケの詩から レース細工という詩を取り上げつつ リルケの思い出話などを織り交ぜてお話します リルケの詩を検索…

動画の紹介【素人の文学的哲学談義】老子の道とスピノザの神は同じ存在|『タオ』VS『エティカ』

www.youtube.com 昔からスピノザが好きです 理由はヤスパースが高校時代(ギムナジウム時代)スピノザを読んではじめて哲学する喜びを知ったと書いていたこと そしてゲーテがスピノザを敬愛していたこと さらにロマンロランが若き日の3つの精神的閃光のひと…