文学を最速で学ぶ方法は辻邦生の文学エッセイを読を読むことです。小説とは何かが完全にわかる。その上で偉大の長編を一つ読む。それで理解を実感できる。
特にこれを全部読んで理解できたら文学がくっきりと見える
これを読むと小説とは天地創造なのだとわかる。もっともわかりにくい概念は次のようなものだ
作者が窓ガラスを書くまでは窓ガラスは存在していない。
窓ガラスがあってそれを言葉で説明するのではない。文学創造とは作者がその窓ガラスを言葉によって作り出しているのである、というような概念です。
服装や表情や風景を書くことを余計な作業と感じて、ひたすら会話と内面描写を書きたくなるのは、まったくつまらないことだというのが、よくわかります
文庫本もある アマゾンで売ってる
これらは文学を学ぶつもりでないと難解で読む気がしなくなります。日記とはいえ文学論日記です。難しい人はこれからです
わたくしは永遠の書架を読んだことがある。あちこちいつも読んでいたからたぶん50回通読したくらいは読んでいる。なのでこの本の中身は骨肉化している。文学批評的にはこの本が肉体化している
ちなみに最初に紹介したパリの手記シリーズはとてもむずかしいので実は気に入った箇所しか読んでいない。あと辻邦生にはこれがある。これを読むと辻邦生の評論文章は難解だというのがよくわかる。わたくしも半分も理解できなかった。ヘミングウェイの作家としての姿勢がわかったのとディケンズは偉いということくらいしか読み取れなかった
ところでこれらの評論をマスターしたうえで辻邦生の短編を読んだらとても分かりやすい。本人がいうところの理論で書いた物語だから短編の書き方が手に取るようにわかる