【ブログ版】世界の名作文学を5分で語る|名作の紹介と批評と創作

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雨の文学作品 名作の紹介 辻冬馬

雨の文学作品
辻邦生の「雨季の終わり」。作られた構築物だ。辻邦生の作品はうまいと思うけど自然の感じがなかなかしない。
志賀直哉の「城崎にて」。雨が蜂の死骸を流す話があった。
欧米の文学はあまり雨が降らないような気がするのは気のせいか。「武器よさらば」の最後は雨だし、スイスへの逃避行も雨の中ボートを漕いでいた。
「テレーズデスケールー」も雨が降るが、降っているとだけ書かれていて、何かこう重い。
ボードレールの詩には、雨を題材にしたものもあるし、ヘッセの詩にもある。詩なら雨を歌うが小説には登場しないのか?
トルストイツルゲーネフの場合は、ロシアだけあって雪のシーンがたくさん出てくる。
シャーロックホームズには雨の場面があったが、それも雨の中で何かをするという感じではない。モーパッサンは雨が降らない。スタンダールも雨が降らない。
ような気がする。
日本の小説でも雨の降る小説は少ない。
雨はやはり詩を喚起するものなのかもしれない。