チャールズ・ディケンズは読めば必ず面白いけど
それほど読まれてはいないと思います。
19世紀のイギリスの作家ですが
よく映画化もされています。
「クリスマスキャロル」は
たいていの人が知っていると思います。
あとは「オリバーツイスト」
これも映画になりました。
映画もいいのですが読んでも面白い。
「二都物語」や「大いなる遺産」
も読んだら絶対面白い。
さて今日の一押しは
「デヴィッドコッパーフィールド」
です
これは心に残ります。
日本では純文学と大衆文学に分けていますがこれは
大衆小説です。
分けることはナンセンスという意見もありますが
って思いますから
せっかく便利な言葉があるのだから使っておきます
大衆小説の王様がチャールズ・ディケンズです。
ただただ読者を楽しませるためにだけ
面白い筋を追求したディケンズ。だからほんと
とにかく面白いんです
デヴィッド・コッパーフィールドについていえば
なが~い話です。
主人公が生まれてから作家として成功して
幼い子供たちと妻と
幸せに暮らすところまで
おそらくは30年くらいの時間を書いてるんですが
巻末の
「あの高く 天を指してだ!」
というセリフは
このなが~い小説の全体をつなぐモチーフとなり
もっとも重要なシーンを象徴し
そして最後にもこの言葉はうまくおさまりながら
物語は終わるのですが
ぼくはこの
「あの高く 天をさして」いる妻のアグニスへの感謝でおわる小説が
たまらなく好きなのです。
なんだか他人事とは思えないくらい
ほのぼのします。
ディケンズ風のすったもんだがたくさんあるので退屈しませんし
とにかく最初の10ページだけがまんすれば
最後まで一息に読める小説だと思います。
偉大なるチャールズ・ディケンズ
愛すべきデヴィッド・コッパーフィールド。