あたりまえなのだがこれを取り違えている人も多い。絵空事を思いつく能力と、文学創作上の想像力とは違う。この違いがわかるといわゆる自我がにじみ出るような文章も書かなくなる。
これは言葉では伝えづらいでのでたとえば創造のための想像とはどんなものかを挙げてみます。
ナポレオンと言えばだれでも知っています。
さて、ナポレオンのことを想像し、当時なぜあれだけナポレオンがフランス国民から支持を得たかを考えてみたいと思います。もちろん学術的には語りつくされているので、ここではあくまで作家的な想像をするだけです。
そこでナポレオンが登場するわけです。1793年にツーロン攻囲戦で敵を撃退した天才将軍として一機に皇帝への道を歩み始めます。
わたしが着目するのはナポレオンの年齢です
ナポレオンは1769年生まれ。フランス革命勃発時にはわずか20歳の若者です。
そして世にでたツーロン攻囲戦でさえ、24歳。
そして1804年に皇帝になったときにはまだ35歳だったのです。
そしてナポレオンに付き従った軍隊は昔ながらの国王軍ではなく寄せ集めの革命軍ですから、
みなナポレオンと同世代くらいです。
そして若者たちは後から後からあこがれのナポレオンの元へ結集していきます。
「ナポレオンとその若い軍隊」と表現したことには実際こんな事実があるわけです。
20台前半の若者たちが革命をささえ外国の侵入を防いでフランスを守っていたのです。
さてここからが作家の想像力です
なんという熱狂でしょうか。
おそらくナポレオンが馬で軍団の前を通ると、
ロックコンサートの観客の興奮がこの若い革命軍に沸き起こったことでしょう。
そしてナポレオンのために!と叫んでなんでもやったのでしょう。
この年齢からくる軍団の様子を想像し、
動画の残っていないナポレオン軍の様子を書くことこそ、
作家の想像力です。
これは史実の研究ではなく、革命とナポレオンの年齢からの勝手な想像です。
以上