【ブログ版】世界の名作文学を5分で語る|名作の紹介と批評と創作

YouTubeチャンネル『世界の名作文学を5分で語る』のブログ版です。世界と日本の名作紹介と様々な文学批評 そして自作の詩と小説の発表の場です

2022-01-01から1年間の記事一覧

『イメージ療法ハンドブック』購入への壁とは何か?(笑)

イメージ療法という本 ようやく意味がわかるようになったと以前書いた この本、わかるようになって読むととてつもなく面白く 仕事にそのまま使えるものもあるので 購入しようと思ってまずアマゾンで検索した こんな本は普通の本屋にはないだろうから。 で さ…

ヴァレリーの詩「海の墓地」|ヨーロッパの根源地中海精神を静かに歌い続ける彼岸への詩

LE CIMETIÈRE MARINΜή, φίλα ψυχά, βίον ἀθάνατον σπεῦδε, τὰν δ’ ἔμπρακτον ἄντλεῖ μαχανάν.Pindare, Pythiques, III. Ce toit tranquille, où marchent des colombes,Entre les pins palpite, entre les tombes ;Midi le juste y compose de feuxLa mer, …

ランボー 『オフィーリア』|ミレーの絵を天才ランボーが言葉に翻訳した名詩

ランボー 『オフィーリア』 ミレーの絵 オフィーリァ 宇佐美斉訳 ⅰ 星の眠る黒い静かな波のうえを色白のオフィーリアが漂う 大輪の百合のように長いヴェールを褥にいともゆるやかに漂う……――遙かな森に聞こえるのは獲物を追い詰める合図の角笛 千年以上にもわ…

カラマーゾフの兄弟 第2編場違いな会合 のメモ

第2編 場違いな会合1 修道院に到着登場人物 フョードル(父)― ドミートリイ=ミーチャ(長男) ― イワン(二男) ― アレクセイ=アリョーシャ(三男)*主人公 ミウーソフ:ミーチャの伯父 カルガーノフ:ミウーソフの遠縁の青年・アリョーシャの友達 マ…

コーチング集客ツールとしてのユーチューブで難問解決した話

コーチングの集客はネットですると割り切っています ブログとユーチューブ、それとメルマガの3本の矢でなんとか!って思ってまして それなりに成果も上がってきています 苦労して刻み上げたブログには個人的に愛着がありますが 今のところ実績ではYouTubeの…

ニコライ・ヴァシーリエヴィチ・ゴーゴリ

小説[編集]ディカーニカ近郷夜話(1831年-1832年、短編集)ソロチンツイの定期市イワン・クパーラの前夜五月の夜紛失した国書降誕祭の前夜怖ろしき復讐イワン・フョードロヴィチ・シュポーニカとその叔母呪禁のかかった土地ミルゴロド(ロシア語版、ドイツ…

坪内さんのクリスマスイブ

素人小説のポイントはふたつ。1.文体の破綻2.物語の破綻これまで坪内さんの小説は文体は安定しても、なぜだか降ってわいたような物語の破綻があって、う~んって感じが読後感だった。ところが今回は 最後まで物語が破綻しなかったということは、完璧な小…

手書きとPCスマホへの入力の違い

文字が発明されてからずっといわゆる手書きだった。PCやワープロ、特にスマホ以来文字は電子的な入力となった。だが私は今でも2本の万年筆で時々長く文章を書いている。手書きの時と入力の時で脳の働き方が明らかに違うからだ。********昔は作家が…

大人のための詩の書き方講座|いきなり深い詩を楽しく創る方法

日本語の詩について 江戸期まで。 戦後すぐくらいまでであっても 日本には3つの定型詩があった。 それは俳句と短歌と漢詩である ◎古池や 蛙飛び込む水の音 ◎泥棒をとらえてみれば我が子かな ◎痩せガエル負けるな一茶ここにあり ◎蝶々が韃靼海峡を渡っていっ…

堀辰雄は『美しい村』と『風立ちぬ』を通しで読むのが最高です|もうひとつの文学的故郷 

堀辰雄と言えばぼくにとっては【風立ちぬ】 ただし 風立ちぬは その前触れ的な小説として 美しい村 を持ちます なので 美しい村と風立ちぬを通しで読むのがいいかなと思っています 菜穂子など 菜穂子もありますね でも風立ちぬ以外だと 妻への手紙 大和路・…

詩<天文学の話>高村光太郎|「あこがれ共同体」というドラマの冒頭で郷ひろみが朗読していた

それはずっとずっとさきの事だ。 太陽が少しは冷たくなる頃の事だ。 その時さういふ此の世がある為には、 ゼロから数字を生んでやらうと誰かがいふのだ。 さうか、天文学の、それは話か。 仲秋の月ださうだ、空いちめんをあんなに照らす。 おれの眼にはアト…

ヘッセの「春の嵐」|若き音楽家とゲルトルートと声楽家の物語

ヘッセは郷愁、車輪の下、春の嵐、などのロマンティックな小説が本当のヘッセだと思いますシッダールタやナルチスとドルトムント、ガラス玉演戯、デーミアン、荒野のおおかみ、などの思想的に深い作品は素晴らしいのだけど本来のヘッセは春の嵐の中にある。…

心のバックボーン

私の心のバックボーン ①イメージ関連の心理学 ②自律訓練法などの瞑想 ③自己啓発関連の書籍 そして実は ④世界文学 です 本名で運営しているチャンネルです www.youtube.com

本当の宮沢賢治の話しをしょう|文学と大乗仏教の幸福な融合

梅原猛さんの論。宮沢賢治を本当に理解するには大乗仏教がわからなくてはいけない。 というのを読んでなるほどなあ、と思いました ドストエフスキーがキリスト教を書いてもそれを読むヨーロッパ人のようには 宮沢賢治の仏教を理解する日本人はいないというこ…

大岡昇平の野火についてのメモ

文学 野火をちゃんと。野火は ペスト ロビンソン・クルーソー 白鯨戦争体験を迫力ある筆致で書いたから凄いのではないそれは単なる背景ですアンネフランクの日記は当事者が書いた文章聞けわだつみの声も当事者ハンスカロッサのルーマニア日記は当事者なのに…

ジェイムズ・ジョイスの『ユリシーズ』を楽しく解説します

難解とされるジョイスのユリシーズ。読み方にはこつがありますそれさえわかれば素晴らしさが一機に来ます詳細解説は第一部第三章のスティーブン・ディーダラスの意識の流れを対象にやりましたジェイムズ・ジョイスの『ユリシーズ』|小説なのに小説を超えた…

トーマス・マンの『ファウストゥス博士』を動画で解説

YouTubeでファウストゥス博士を探すと、語っている人はいませんでした:2021/12/30現在。なので割と細かく詳しく話しました3本あります。1.トーマス・マン畢生の大作『ファウスト博士』第1回概要 全3回|知名度ゼロの代表作の素晴らしさ2.マン作『ファウス…