【ブログ版】世界の名作文学を5分で語る|名作の紹介と批評と創作

YouTubeチャンネル『世界の名作文学を5分で語る』のブログ版です。世界と日本の名作紹介と様々な文学批評 そして自作の詩と小説の発表の場です

Facebook詩のグループの詩の批評|言葉の深さと展開の妙が詩を作るということ!

 「イシス」

イシスはイシスで

ひょんなところからもイシスで

つまりあらゆる意味でイシスだということだから

絶対のイシスだということだけど

そのイシスの絶対性がまったく書かれないまま終わっている

全てがオシリスとは違っていて

違っていて 

なぜ繰り返すのか?必然がない

そんな違っているオシリスとなぜ結婚したのか

違うのは当たり前でしかない。何が問題なのか?

弟もいたんだ

 弟もいたんだ

繰り返しの効果はない

この弟はメタファーとしてもなににしても

全く他のところに意味がかからない

壁になりたい

エジプトの神殿の壁に

その壁の煉瓦の奥深くで

イシスとオシリスに会いたい

ここはとてもいい

イシスはイシスで

オシリスでもなければ弟でもない

すでに述べられている 意味も効果もない繰り返し

レンガの表現はよかったのに。

レンガではイシスとオシリスが等価だったのに

またイシスは違うと言い、おまけに弟も違うとなる

まるでうちの姉ちゃんみたいだ

壁に聞いてみてくれ

 うちの姉ちゃんに似てるかと

壁に聞いてみてくれ

 うちの姉ちゃんはそこにいるかと

この姉ちゃんは謎であり未処理すぎる

壁の中にはオシリスもいるから曖昧になっている

それにイシス=姉としたいのか?

でもこれについてメタファーか皆無なので何もわからないし

何も響かない

最後のシーン全体が未処理なのにそれがまた

その内部においても未処理で終わっている

 

 


 



メタファーのない詩はよほど言葉の純粋性がないといけない

そして純粋になった言葉はメタファーをもつものだ

自分の感覚は自分は感じられる

その感覚を言葉にして再現するのが芸術だ

そして詩作だ

だから伝えるつもりはないというのはいいけど

自分で読んで自分の頭の中の印象とこの詩を読んだときの印象が

同じなのか?というのが大事だ。

もし同じだというのなら、よほど批評眼がないか、よほど感性が鈍いかのどちらかだ。

自分の感覚を言葉を鏡に増幅して深化拡大させるのが芸術であり詩だから

他人がどう思おうと関係ないのだけど

そうやってできた詩は他人が読んでも感じるところが必然として出てくるものなのだ

ネガティブな批評を感性や価値観の違いとするのは、間違い。

自己作品への批評眼の欠落でしかない

 

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