ボードレールの詩をフランス語で読んだことはない。
正確に言うと、フランス語では読めない。
だからボードレールを語ることはちょっとなのだけど、だから正しくはボードレールの詩を元にその意味を日本語に移した文章から感じたことを語るのだけど、それはまことに素晴らしい読み物である。
旅への誘い
というのがあるが、翻訳でも素晴らしい。こんな素晴らしい文章は、日本語の詩でほとんどない。
というのも言い過ぎだが、近代詩のすべてはボードレールから始まっているのは確かだ。
そして、詩集というカテゴリーがひとつの世界を作るのもボードレールが始めたことだ。さらにエドガーアランポーを発見し翻訳し、世に出したのもボードレールである。
さらに近代美術をひとつの大陸として発見したのも彼の功績である。
で
ボードレールの詩集は素晴らしいのである。