【ブログ版】世界の名作文学を5分で語る|名作の紹介と批評と創作

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ワーズワースの短い名詩『虹』詩』を超訳すると長い詩になった|意味を解体し構成して生まれ変わる古典の詩

 敬愛するワーズワースに捧ぐ

原詩

My Heart Leaps Up   -William Wordsworth

   My heart leaps up when I behold
  A rainbow in the sky.
  So was it when my life began;
  So is it now I am a man;
  So be it when I grow old,
  Or let me die!
  The Child is father of the Man;
  And I could wish my days to be
  Bound each to each by natural piety.

意味

  空にかかった虹を見ると
  私の心は高鳴るのだ
  少年の頃もそうだった
  大人となったいまもそうだ
  年老いてもそうありたい
  でなければ死をたまえ!
  少年が長じて大人となる
  だから私は少年の頃の
  敬虔な気持を持ち続けたい

 

 この短い詩を その意味とそこから推察される感情や思いを

現代の日本人モードに移し替える試みとして 超訳をしてみました

超訳 空に虹がかかるとき 

空に虹を見つける時
私の心は高鳴り踊る
雨上がりの地平線に
キラキラ光る森の
木々の向こうに
くっきりとした
やさしさそのもののような
虹の色たちが
目に飛び込んで来るときに

 

幼い時からそうだった

大人になって

空を見上げることが減った今さえ

虹と出会えばたちまち

幼心がよみがえる

やがて老いて行き

空を見上げることが

今よりもっと減って行っても

あの七色の空のアーチは

旧友のように

故郷のように

かつて愛した人の面影のように

私の心に高鳴りを思い出させるだろう

 

 

そんな心でなければ

長い余生を望まない

虹に震えない心を道連れに

永らえるより

虹の上で踊りながら

死んで行きたい

 

子供は大人の父であり母であると

かつて異国の詩人が歌った

だから私はそんな敬虔な気持ちを

抱きつつ

いつまでも心にかかる虹と共に

生きていきたい

 

ワーズワースについての動画です

 

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