2020-01-01から1年間の記事一覧
この作品は根本において「生きる」のタイトルでいいのか?ほかの人の生きるは正面から生きるを捉えたものですがこれは生きることをおばさんを鏡に示そうとしたもの、もしくは、おばさんを鏡に見えたものは、生きることそのものだ、という展開を狙ったもので…
前提①アンネフランクが書いたアンネの日記を、文学作品として批評する人はいない。文章が下手だとかここの描写がおかしいと言う人はいない。アンネの日記が文学的価値を持つかといえばそれはない、あれはあくまでナチスに虐殺されたユダヤ人の少女が綴った文…
①幼年期や少年期の環境は、人間にとってはそこから逃げる手段も改善する手段もなくどうしょうもない与件ですです。でも人は成長し生きて行かなければならない。望まれない誕生であっても疎まれながら育てられても結果を引き受けるのは結局本人になる。ここ…
小説家の想像力とは?ひとつの例|作家には想像力がないといけないあたりまえなのだがこれを取り違えている人も多い。絵空事を思いつく能力と、文学創作上の想像力とは違う。この違いがわかるといわゆる自我がにじみ出るような文章も書かなくなる。これは言…
未来 その日目の前に黄色い光の帯が見えた。おそるおそる触ってみると光の帯はぼくを包み込み、その内部で見上げれば、天の彼方からまっすぐに地上に差し込んだ光をぼくはさかのぼっているのだった。 やがてぼくの町が眼下に見えた。そこには今のぼくの想念…
トスルトイの復活を読んでいる。 中学1年から2年にかけて読んで以来実に40年ぶいくらいだ。そしてあの頃はほとんど意味がわからず、でもトルストイの小説だからと頑張ってはいたが面白くなく読んでいたので、半世紀近く経った今はじめて復活を読んでいる…