【ブログ版】世界の名作文学を5分で語る|名作の紹介と批評と創作

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武者小路実篤の若き日の思い出が文学の世界の入り口だった HF

キックオフ
中学一年生の冬のことだった。突然姉が文学本を読み始めた。そしてその流れ弾が私にあたった。
武者小路実篤の「若き日の思い出」があの日目についたのである。
炬燵に座ってぱらぱらと読んでみる。文学本は芥龍之介の羅生門をもっていたがなんでこんなつまらない話が名作なんだと12歳の私は思っていた。
しかし武者小路という苗字がなんだかおもしろさを予感させたのだった。
読み始めて30分経った。
普通に読める文章だ。
そろそろ寝るか、もう10時だ。と早寝早起きの私は思ったのだが炬燵で気持ちがいいのに眠くならない。
1時間半が過ぎた。
この辺りまで来ると面白くやめられなくなっていた。


そして12時くらいに一気に読み終えてしまった。私の初の文学体験だった。
若き日の思い出」はたぶん5回は読んでいる。今でもこの小説について講演で1時間話してくださいと言われたら話せる自信がある。(笑)
裏話だが、熱中して読んだ本当の理由は、女主人公の名前が当時片思いの女の子と同じ名前だったのだ。しかしそのおかげで私は武者小路実篤の市販されている本を中二のときにすべて読んだのである。
文学へのキックオフだった。