文学創作 小説 詩 ポエム エセーのためのカフェ
「彼女の夢の途中」 即興詩
その夜はそんなふうに過ぎていった
出張から戻った彼女は家に帰らず
あのバーでワインを飲んでいた
もし彼が
ドアを開けずに店が閉まれば
彼女はもうひとつの旅に出る
もし彼が隣に座って
新しいワインをグラスに注いでくれたなら
彼女の旅は終わるのだ
その夜はそんなふうに過ぎていった
彼女は時計を外していた
彼女にとっての時間は
彼が現れるまでの待ち時間としてだけあった
それが終わったとき
彼女は軽々とスーツケースを持ち上げて
旅に出たのか
彼に帰ったのか
いつか噂で聞くだろう
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