文学創作 小説 詩 ポエム エセーのためのカフェ
仕事の合間に長田宏の詩集を立ち読みして
それは「人生の特別な一瞬」
というタイトルで
風景と日常を細やかに描く
小説における描写とは違う何かを感じる
おそらくは自己完結する世界を描くからだ
小説のなかではそれは
オーケストラの一部なのに
詩の中でそれは
ソリストの演奏なのだ
たとえば雨が風景に匂いをつけるとだけ語る
登場人物も物語りもない
新幹線で読むニーチェ推奨の決して急がない読書
人生のように長い物語の中の
短いミニヨンの歌と命
地図でする旅
それらが皆それらの中で終わる
その抑揚や風景の展開の中で別のものに
変わるのではなく
タイトルが変わればもう別の宇宙になって・・・
その流星群のような言葉に
ほのぼのとした午後であった