ヴェルレーヌの秋の歌
また秋が扉を開けた
秋の日に
寂しさが
木々の梢を震わせる
誰かが弾くバイオリンの音色が
溜息のように
泣き声のように
わたしの心を見つめながら
通り過ぎていく
子供たちがやさしさに包まれた
それぞれの家に帰る時刻
どこかで鐘が鳴っている
そのいつまでも響く音色もまた
わたしの心を撫でていく
胸つまらせる思い出のような
何かが今
わたしののこころに触れていく
震える木々から
葉が落ちる
夕焼けに染まる
落ち葉たち
舞いながらあてどなく地に落ちる
わたしのように
いつまでも風に吹かれて
舞いながら
落ちながら
-
上田敏の有名な訳
-
秋の日の
-
ヰ゛オロンの
-
ためいきの
- 身にしみて
- ひたぶるに
- うら悲し。
- 鐘のおとに
- 胸ふたぎ
- 色かへて
- 涙ぐむ
- 過ぎし日の
- おもひでや。
- げにわれは
- うらぶれて
- ここかしこ
- さだめなく
- とび散らふ
- 落葉かな。
D'une langueur
- Monotone.
- Tout suffocant
- Et blême, quand
- Sonne l'heure,
Je me souviensDes jours anciens
- Et je pleure;
- Et je m'en vais
- Au vent mauvais
- Qui m'emporte
Deçà, delà,Pareil à la
- Feuille morte.