私はいつ芥川賞作家になるのをあきらめたか?
芥川賞を取るんだと心に固く誓ったのはいつだったか?
たぶん高校1年のときに、村上龍が限りなく透明に近いブルーでデビューしたときだ。
社会人になっても芥川賞作家になるつもりでいた。どこかの時点で受賞して、惜しまれながら会社を辞めていく時を待った。
さて、いよいよ35歳を過ぎて真剣に小説を書く10年が始まった。毎年どこかに応募しては落選したが、一度だけ予選を通過し5回ほど地元の新聞に紹介され、作家としてラジオに出演したこともある。
芥川賞はとれなかったが、まったく才能がないわけでもない、そんな状態にそれなりに満足してやがて小説も書かなくなった。
作家デビューで遅いのはモーパッサンの42歳、その時まではまだ大丈夫と若いころからずっと 思っていたが、やがて42歳を超え、最後の砦のレイモンドチャンドラーも53歳の本格デビューだったがそれすら追い抜いた。
最近は文学ユーチューバーになって自分の文学ブログと連動して、様々な作家や詩人を紹介しながら詩や小説の一部の朗読などをしている。これが楽しい。そしてSNSの文学グループで小説の批評などをやっているがこれも割と楽しい。